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味変の科学! 納豆のちょい足しで激ウマになる意外なレシピを解説! | リケラボ

味変の科学! 納豆のちょい足しで激ウマになる意外なレシピを解説!

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料理や食材に別の食材を足して「味変」を楽しむのが静かなブーム。

今回の『リケラボ 料理や食材の豆知識』は、意外な組み合わせで楽しめる「味変」レシピを、おいしさの裏側にある科学的な根拠とあわせてご紹介します。

教えていただくのは、管理栄養士の棚橋伸子先生です。

管理栄養士/フードスタイリスト 棚橋 伸子先生
国際薬膳師、中医薬膳専門栄養士、日本野菜ソムリエ協会 野菜ソムリエ、日本ニュートリション協会公認 ビジネスサプリメントアドバイザー 。 管理栄養士養成施設非常勤講師。 栄養バランスを考慮したヘルシー料理を得意とし、企業の商品開発業務等にも携わる。中医学理論に基づいた薬膳料理の提案も得意とする。 facebookページ:管理栄養士棚橋伸子のすまいるきっちん https://www.facebook.com/smilekitchen

今回のテーマは、日本の代表的な伝統食品の1つである「納豆」。

納豆にちょい足しすることで味変を楽しめる組み合わせとして棚橋先生にピックアップいただいたのは、こちらの4つです。

キムチ×納豆
大根おろし×納豆
マヨネーズ×醤油×納豆
塩昆布×納豆

組み合わせの紹介に入る前に、納豆について棚橋先生から教えていただきます。

納豆について

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先生、本日は納豆について教えてください!

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納豆は大きく分けると3種類あり、①糸引き納豆、②甘納豆、③寺納豆があります。私達が、食卓で日常よく食べる納豆は①の糸引き納豆。糸引き納豆にも種類があり、豆の形状そのままの「丸大豆納豆」、ひき臼のような装置で挽き割った大豆を原料として作る「ひきわり納豆」があります。今回のお話では、「丸大豆納豆」にフィーチャーしたいと思います。

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ちなみに、②の甘納豆は、豆を砂糖で煮詰めたお菓子、③の寺納豆は、別名塩辛納豆とも呼ばれるもので、大豆と小麦、麹菌を一緒に塩水に漬け込み、熟成させて作ります。見た目は黒褐色で半乾燥の食品になります。糸引き納豆のようにネバネバ感はなく、独特の旨味と塩味、風味があります。中国に「豆鼓」という、似たような発酵調味料がありますが、お料理にコクと旨味をプラスしてくれます。

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納豆というと、身体に良い食べ物のイメージがありますが、どんな栄養が含まれているのですか?

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納豆の栄養成分は、良質なたんぱく源である大豆が原料ですので、たんぱく質が豊富です。また、ビタミンB₂、カルシウム、鉄、食物繊維等も含まれます。納豆特有の成分「ナットウキナーゼ」は、大豆を納豆菌で発酵させる際に生成される酵素です。血栓を分解する作用があると言われており、血管のつまりを改善し、めぐりを良くするために役立ちます。

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大豆そのものにはない栄養素を納豆菌が合わさることにより生成し、より体に嬉しい栄養成分を含んだ食品となります。納豆は、難しい調理は必要なく、そのまま食べる事ができ、価格的にも手軽に食卓に取り入れる事ができる大変優れた食品です。

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素晴らしいですね!私はいつもお米と一緒に食べていますが、それ以外の楽しみ方が知れるのはうれしいです!

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はい、納豆をより美味しく、飽きずに楽しく食べる味変の組み合わせをご紹介したいと思います!

キムチ×納豆

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まずはキムチを挙げていただきました。どちらも発酵食品ですね!

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お隣り韓国の食卓で欠かせないキムチ。キムチの種類は200種類を超えると言われていますが、代表的なキムチはペチュ(白菜)キムチです。キムチには旨味成分グルタミン酸が含まれており、納豆にもキムチと同じくグルタミン酸が含まれています。納豆とキムチを組み合わせると、旨味がアップします。キムチの辛味や酸味が合わさり、味のアクセントにもなりますよ!

また、キムチの乳酸菌と納豆の納豆菌は相性が良く、組み合わせる事により、納豆菌を媒介とし乳酸菌が増えます。腸内環境の改善にも役立ちます。

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食感の違いも楽しめそうですね!

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キムチ以外にも、「たくあん」「野沢菜漬け」「ザーサイ」等の漬物類との組み合わせもおすすめです。納豆の粒と同じ位、あるいは一回り小さめにカットし混ぜ込むことにより、納豆だけでいただくよりもテクスチャーに変化が出て楽しめます。同時に、漬物の塩味や旨味もプラスされるので美味しさもアップ!お醤油などを使用せず、素材の味を楽しめます。試してみてください。

ちなみに私のおすすめは、たくあんや野沢菜漬けに、かつおぶしを追加!かつお節のイノシン酸と納豆のグルタミン酸で旨味の相乗効果にもなり、さらに美味しくいただけます。中国、四川地方の代表的な漬物、ザーサイ(搾菜)は、塩味がかなり強いため、塩味をまろやかにしてくれる胡麻油やねぎの追加もおすすめです。

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いろいろな漬物で試してみたくなりますね!

大根おろし×納豆

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続いては大根おろしをピックアップいただきました!これも間違いなさそうです!

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納豆特有のネバネバ感は、苦手な方もいるかもしれません。そんな粘り気を減らし、滑らかなテクスチャーにしてくれるのが「大根おろし」です。粘りだけでなく、納豆特有の匂いも軽減されます。ビタミンB群、ミネラルも豊富な納豆ですが、ビタミンCは不足気味。大根おろしをプラスする事で、ビタミンCを補う事もできる為、栄養的にもおすすめできる組み合わせです。

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納豆が苦手な方にもおすすめできる組み合わせですね!

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大根に含まれる、アミラーゼやプロテアーゼ等の消化酵素を一緒に摂取できるので、消化をサポートしてくれ、消化促進作用も期待できます。

「納豆+大根おろし」は、口当たりがさっぱりといただけ、ご飯だけでなく、お蕎麦等と一緒にいただくのも美味しいですね。

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美味しくて健康にも良さそうです!

マヨネーズ×醤油×納豆

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次に紹介いただいたのは、マヨネーズと醤油に納豆の組み合わせです。これはご飯が進みそう……!

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濃厚でしっかりとした味わいでいただきたい時は、「納豆+マヨネーズ+醤油」がおすすめです。マヨネーズには油脂が多く含まれていますが、油脂が加わる事により、コクがアップし、味はまろやかになります。

そこへ、日本が誇る発酵調味料のお醤油を加えてみてください。グルタミン酸豊富なお醤油が、納豆の旨味成分と合わさり、美味しさがアップします。

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野菜と納豆の組み合わせもいいですが、ガツンと行きたいときはこちらですね!

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油脂を加えるという同じ理由で、「納豆+バター+醤油」もおすすめです。ご飯はもちろんですが、パンにのせて納豆トーストも良いかもしれません。

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バター醤油!これは試してみたいです!

塩昆布×納豆

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最後は塩昆布と納豆です!これも旨味の相乗効果ですね!?

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その通りです。旨味成分が豊富な食材を組み合わせる事で一段階上の旨味を目指すには、納豆とは別の旨み成分を含む食材をプラスするのが効果的です。昆布には、グルタミン酸の他にも、旨味物質の1種であるアスパラギン酸等が含まれます。

程よい塩味をプラスしてくれる「塩昆布」をプラスすれば、お醤油は使用せずにほんのり塩味の納豆に。昆布の旨味成分で、減塩効果もあります。

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異なる旨味成分の組み合わせがいいのですね。勉強になります!

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別の旨味成分を含む食材をプラスするという理由で、程よい塩味のある「しらす」(旨味成分イノシン酸を含む)も相乗効果が期待でき、おすすめです。

まとめ

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納豆のちょい足しレシピ、ありがとうございました!ご飯を食べすぎてしまいそうです!

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納豆は加熱すると粘り気が減り、粘り気が苦手な方でも食べやすくなります。味噌汁に入れたり、チャーハンに使用すると粘り気が減り、いつもの納豆とは違った印象でいただけますが、加熱するよりそのままいただくのがおすすめです。

納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」は納豆特有の成分で、栄養的にも大変優れていますが、熱に弱く、すぐ壊れてしまいます。効率よく栄養を摂取するには、そのままいただくのがベストです。

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納豆はいろいろな種類が売られているので、組み合わせも楽しめそうです!

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納豆には粒の大きさが大小様々な種類があり、小粒、極小粒の納豆が店舗では多く陳列されています。日本人の主食である「米(ご飯)」の粒の大きさに近い方が、ご飯と一緒に食べた時の口当たりも良く、ご飯にも絡みやすく食べやすいからではないでしょうか。

また、原材料の大豆の粒が小さいと、包装内に含まれる粒の数が多くなり、表面積は大きくなります。結果として納豆菌が付着する面積が大きくなり、生成する粘質物の量も多くなります。その分、旨味の量も多くなるので、小粒の納豆の方が旨味もあり、味も美味しくなります。

自分好みの納豆を探し、味変素材をプラスして楽しんでみてください!

棚橋先生、ありがとうございました。
リケラボでは今後も料理や食材の素朴な疑問の答えを探求してまいります!

リケラボ編集部

リケラボ編集部

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